Results - Japan ACM SIGCHI Chapter Award 2020

2021年度 (第2回)Japan ACM SIGCHI Chapter Award受賞者

2022年2月11日

Japan ACM SIGCHI Chapter では,人と情報技術の関わりに関する学問・技術分野の発展を図る目的で,2020年度に次の賞を創設しました.

  • 功績賞(Lifetime Community Contribution Award)
    本会が関与する科学技術および産業の分野において特別の功労があり,人と情報技術の関わりに関する学問技術の発展に資する多大な貢献を行った個人.原則1名.
  • 優秀若手研究者賞(Distinguished Young Researcher Award)
    この分野の将来を担う若手研究者(応募の時点で40歳未満)を対象とし,優れた研究業績を有するのみならず本分野の発展のために貢献し,分野を先導して頂ける個人.原則1名.

この度,ご推薦をいただいた候補者から,厳正な審査に基づき,2021年度(第2回)の受賞者として次の方々を受賞者と決定いたしました.授賞式は,Japan ACM SIGCHI Chapter主催のInternational Symposium on Human-Computer Interaction 2022 (2022年2月11日開催)で執り行われました.

功績賞

氏名: 石井 裕 氏 (MITメディアラボ副所長)

授賞理由:
石井裕氏は,人と情報技術の関わりに関する学術分野(ヒューマンコンピュータインタラクション)の分野で世界的に活躍されている研究者です.NTT在籍時にComputer Supported Cooperative Work(CSCW)分野において遠隔共同作業を支援するシステムの開発に取り組み,その後MITメディアラボにおいて現代のHCI研究の大きな潮流となる「情報に触る」という概念である「Tangible Bits」を提唱され高い評価を受けられました.最近では「Radical Atoms」という新しい方向性も示しておられます.日本国内においても石井氏が開拓した概念に影響を受けている研究者は多く,また,石井氏のエンカレッジによって世界を目指した日本人研究者も少なくありません.外国の一流の研究機関に在籍して多くの卓越した研究成果を長く出し続けられた業績は,この分野の日本人研究者の先駆者としてのみならず,世界の研究をリードする研究者として,世界的にも高く評価されています.これらの多大なる貢献が評価され,2019年には日本人として初めてSIGCHI Lifetime Research Awardを受賞されました.

以上のように,人と情報技術の関わりに関する学術分野の発展に資する石井氏の貢献は多大であり,功績賞にふさわしいと認められました.

優秀若手研究者賞

氏名: 鳴海 拓志 氏 (東京大学 准教授)

授賞理由:
鳴海拓志氏は,バーチャルリアリティと心理学・認知科学を融合させた独自の研究領域を開拓し,特に,感覚間相互作用を活用するクロスモーダルインタフェースの研究では,新領域を切り拓いた第一人者として高く評価されています.主にバーチャルリアリティ分野の学会において数多くの論文を発表されている他,ACM SIGCHIのトップコンファレンスであるCHI に8本の論文が採択され高い評価を受けており,SIGCHIへの研究面での貢献は国内の同年代の研究者の中では突出していると言えます.また,CHIではPaper Associate Chairを務め,ACMのもう1つのトップコンファレンスSIGGRAPH AsiaではEmerging Technologies Chairを務める等の貢献も認められます.

以上のように,鳴海氏のこれまでの研究業績と本分野の発展のための貢献は顕著であり,優秀若手研究者賞にふさわしいと認められました.今後も,国際会議運営やコミュニティ活性化などへの貢献にもさらに尽力され,氏の研究者としての名声にそぐわしい幅広い活躍をされることを期待しています.